高級区分マンションのこだわりのリノベーション
本事例でご紹介する物件は、築年数こそ30年以上経過していますが、総戸数60戸、専有面積100㎡超えの近隣地域では稀に見る高級分譲マンションです。新築時から年数が経過した物件は、設備の古さや時代に合わない間取りなど、さまざまな課題を抱えがちです。今回はこうした問題を解決し、物件の価値を更に高めるためのリノベーションを実施しました。
目次
リノベーションの背景
以下のような問題を抱えている物件でした。
・設備関係が分譲時のものが多く全体的に使用感を感じる
・築30年以上経過するため、間取りが現代の生活様式とあわなくなってきている
物件概要
物件種別:区分マンション
所在地:兵庫県西宮市松並町
最寄り駅:JR東海道・山陽本線「甲子園口」駅
専有面積:124.7㎡
構造:RC造
間取り:3LDK
築年数:1993年2月竣工(築31年)
リノベーションのポイント
■間取図
■玄関
玄関部分は、既存のシューズボックスを撤去し、シューズインクローゼットとすることで常にすっきりした玄関を保つことが可能に。急な来客にも慌てることがありません。
内部のハンガーパイプは人感センサー付き照明が内蔵された新商品で見えない部分もスタイリッシュに。省エネルギーにも配慮しました。
またシューズインクローゼットから廊下への動線を確保したことで、住む人の靴や物を視界から遮ることができ、玄関の広さを確保しつつ、来客があった時にも生活感を感じさせない造りにしました。また、レール部分には人感センサー機能が付いたライン照明を施し、高級感や使用時の利便性を高めています。
また、洋室から洗面・トイレ、リビングダイニングに繋がる廊下には、一定の間隔で足元灯を設置しました。天井からの強い光ではなく、優しい光が夜間の移動を助けます。
■リビングダイニング→キッチン・リビングダイニング
独立型だったキッチンはリビングダイニング内に移動し、料理中も家族やゲストと対話がしやすいアイランドキッチンに生まれ変わりました。
キッチンは「住むをエンターテイメントに」をコンセプトとするトーヨーキッチンのINOを採用。食を楽しむLDKの主役としました。もちろん片付けはミーレの大容量の食器洗い乾燥機にお任せ。
カップボードがなくなった分の収納は元のキッチンをパントリーとし、生活感の出る家電などもすべて納められるようにしました。
左側手前から冷蔵庫、キッチン家電各種食品ストックなど、右側手前から家電、食器(引き出し)分別ごみ箱などを収納するプランとなっています。
システムキッチンはトーヨーキッチンのINOを設置。食洗機は家族分の食器とお鍋やフライパンまでが一気に洗えるミーレ製のものを採用しています。シンクの上にはまな板と水切りができるマルチプレートが2枚あり、洗う・切る・盛り付けるがシンクの上で完結するゼロ動線が叶えられます。また、混合水栓は2つ付いているため、料理と洗い物の使い分けや2人での作業にも適しています。
大きな作業スペースの下には空間が設けられているので、椅子を配置して食事をするカウンターとしても利用できます。
リビングにはパナソニック製のキュビオスを設置しました。最大85インチのテレビがすっぽり収まるように設計しています。
また、壁面にはタイルとエコカラットを採用しており、家族が一日の中でも最も長く過ごす空間を快適に保ちます。
■和室8帖→洋室7.6帖
リビングダイニングの横にあった和室は、リビングダイニングの延長として使用できる洋室に転換しました。リビングダイニングと横の和室を挟む壁と襖部分は半透明のガラスパネルと間接照明でより空間の広がりを感じられるように工夫しました。
■キッチン・家事室→ユーティリティ・ドレスルーム
独立型キッチンとスロップシンクや洗濯機置場のある家事室だった部分は行き止まりでしたが、キッチン~ユーティリティ~ドレスルーム~寝室/玄関へと回遊できる動線に改修しました。壁の位置を変えユーティリティーとドレスルームに転換しました。リビング寄りのスペースは、造り付けのキッチンボードを壁面にオーダーメイドで2つ作り冷蔵庫や食料品が保管できるユーティリティーに転換しました。棚板は固定と可動式のもので構成しているため、収納するもののサイズに合わせてカスタマイズできるようにしました。
ドレスルームには洗面ボウルを設置、メイクも座ってできるように広いカウンターを設け、こちらで身支度が完了するようにしました。
独立型キッチンと家事室だったスペースの残りの約半分には、洗面台とオーダーメイドで造り付けの収納棚を設置しドレスルームに転換しました。造り付けの収納棚は、アクセサリーやズボンを飾る様に収納できるよう工夫しています。
■洗面室
以前は浴室の入口が目の前にあり洗面・脱衣所兼用でしたが、お住まいの方の洗面スペースをドレスルームに設けたため、こちらの洗面は来客用に生活感のない設えとしました。
脱衣スペースはあえて扉は設けず壁を作って死角となるようにし、洗濯機置き場とタオルや洗剤のストックなどを収納できる浅めの収納を設けました。洗面台を交換し、防水パンを新設して洗濯機置場を設けました。折り戸だった収納棚は、スライドガラスにして敢えて見せる収納に作り替えました。洗面台を洗面室とドレスルームに設けることで、洗面室は来客があった時に使っていただくもの、ドレスルームは日常使い用として使い分け、プライベート空間を確保することができるようにしました。
■浴室
ユニットバスはTOTOの最高級モデル、シンラに交換しました。楽湯があり、肩や腰にお湯をかけ流ししながら入浴することができます。また、洗い場の床は掃除やお子様との入浴時に膝をついても冷たさを感じたり痛くないほっカラリ床になっています。
■トイレ
トイレはTOTOのネオレストRS3 レストルームドレッサープレミアムシリーズに交換しました。コーティングや洗浄機能で掃除が楽なだけでなく、超節水機能で通常量に比べ75%の節水を叶えた、スタイリッシュかつ機能的なトイレです。
■洋室12.7帖
12.7帖の洋室は主寝室としての利用を想定して改装しました。床のカーペットはフローリングにし、壁面はアクセントクロスを一部採用し貼り換えを行いました。東(After写真1枚目右側)に頭、西に足が来るようにベッドを配置することを考えて、壁にはベッドからすぐに照明が操作できるように照明のスイッチプレート、天井の照明は休みながら直接照明の光が目に入らないように東側にコーブ照明・補助でダウンライトを2箇所設置しました。
■洋室7.6帖→洋室6.8帖
元々のクローゼットが小さいサイズのものだったため、室内部分を7.6帖から6.8帖にしてクローゼットを造りました。
■遮音マットで生活を守り高級感を演出
床に施工したフローリングの下には、物の落下音や椅子に移動の音であれば階下の部屋にほとんど聞こえないと言われるLL40の遮音等級の「わんぱく応援マット」を施工しています。遮音等級の高いフローリングによくある浮遊感をなくし、高級感を演出しています。
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